私達が訪れたのは、 宮城県亘理町です。いちごの収穫でも有名な地域になります。しかし、私達の目に映ったのはガレキの地平線でした。勿論ガレキだらけなのはわかっていたつもりだったのですが私達は息をのみました・・・。
現地を確認して、亘理町の記念体育館へ、そこで、積んできた救援物資を避難所に届けまして、隣の災害ボランティアセンター
へ手続きをして作業の打ち合わせをいたします。私達以外にも、町内のボランティアや県外から集まった我々のような人達が
本日の作業を確認します。私達が、頂いた作業は鈴木さんという老夫婦宅の修繕改修作業である。鈴木さん宅は、海から2キ
ロほど離れた場所そこは、地面から1m80センチ位の水位の津波が押し寄せたみたいです。鈴木さん宅の周りの民家は全壊
だったり半壊だったり様々でしたが、到着した鈴木さん宅は、ヘドロと家具でグチャグチャになっていました。
家具をどかしながらドロドロになったタタミを外へ出したり、ヘドロをかき出したり、倒れかかった大きな塀を撤去したり、老夫婦
にはとてもできない作業でした。そんな中、奥様は、我々が運び出したヘドロだらけのお皿やコップを1つ1つ確認し、使えそう
なものと分けていました。水道も電気も通じていないので、ヘドロだらけのままですが・・・・そんな奥さんの後姿を見て、本当に
悲しくなりました。奥さんがお茶などをだしてくださいました。旦那さんは、どこからかくんできた水で手を洗えと・・・・こんなに酷
い思いされているのに私達なんかに気を使ってくれる、飲料水だってこの辺ではまだ行き届いていないのに・・・・縁側が綺麗に
なったのでそこでお昼を取る事にしました。ボランティアの鉄則は、全て自分達で用意するので出発前にリュックに詰めたおに
ぎりなどを食べました。こんなに美味しいおにぎりは初めてでした。食べながら、勝手に涙が出てくるんです。悲しい訳じゃな
い・・・・嬉しい訳でもない・・・・本当に勝手に沢山沢山溢れてきました・・・・今でも理由は分かりません。最後に鈴木さんは言い
ました『おもてなしやお礼をしたいけれど今はできないだけどまた来てほしい、ここにいるからありがとうね』勿論お礼なんて
頂けませんでも嬉しかったです。これからも我々でできる事を考え、被災地にひまわりのような笑顔が戻るその日まで、全力で復興支援を行う事を約束いたします。